おひーさんの農園 チーノ

農園について

おひーさんの農園 チーノ(以下チーノ農園)は、夫婦ふたりで営む山村部の小さな農園です。畑は果樹もあわせて約9反。主な農産物はニンニクや唐辛子、ハーブ、すだちなどです。

すべての作物は農薬・化学肥料を使わずに無肥料で育てており、どの野菜もすっきりとした味でそれでいて香りが強いという特徴があります。

このほとんどを農園内にある加工所で、ニンニクオイル、すだち塩などの調味料の原材料として使います。あわせる材料も吟味してすべて手作業で作りますので、できる量は限られていますが、おいしくて食卓がちょっとだけ楽しくなるような調味料を探している方に是非お届けしたいと願っています。

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農園のはじまり

おひーさんの農園 チーノ(以下チーノ農園)は、夫婦ふたりで営む山村部の小さな農園です。2012年に徳島県の神山町で、ある一軒の農家住宅を見つけたことが始まりでした。私たちは運良くこの家と農地を手に入れることができ、土地に根差した生き方をしたい、という強い思いにより、農業を選んだことは自然の成り行きでした。

思い返すと驚くべきことに、農業の研修を受けるわけでもなく、鍬ひとつ持ったことのない二人がなんとか十年以上続けてこられたことは、再び運が良いとしか思えません。

そして、とくに陽の当たる風通しの良い立地で、家を中心に周りはすべて畑で囲まれているこの場所が私たちの不足をいつも支えてくれていたのだと感じます。

農法あれこれ

農法は、初期は炭素循環農法を実践し、無農薬無肥料で環境に負荷をかけない農業を目指しました。

その後、主に畑作業は妻ひとりになったことから、多くの炭素資材を軽トラに積んで移動し、圃場に入れる行為こそがあらゆるものに負担をかけていると感じ、農園内にあるものだけで育てる現在の姿に変えていきました。

今は草や茅などを刈っては畝の上にのせていくことで、小さな変化の積み重ねを繰り返しています。

自然農、自然栽培と言われることもありますが、農法というものにこだわりはありません。

伝えなければならない時は農薬、化学肥料不使用、無肥料と言いますが、使っていないものばかりを説明するのは、少し違和感があります。何かフィットする言葉があれば良いのですが。

むしろ畑との向き合い方のほうが自分たちにとって重要です。

結局のところ、土であったり草や虫、視認できない様々のものについて私たちが想像力を膨らませ、できることなら互いに気分よく付き合っていきたいといつも願っています。

生産者が作る調味料

農園で調味料を作りはじめたきっかけは、育てた野菜にあわせる調味料について考えたことからです。

とくににんにくは無肥料でもよく育ち、虫の害も少ないことから、私たちの品目の中でも安定的に収穫でき、気が付けば温暖地に向いた品種のにんにくがたくさん作れるようになっていました。

加工品一号はにんにくをスライスしてオリーブオイルで揚げたニンニクオイル(現在のにんにく畑)でした。

町の加工所で辛くないのととても辛いオイルを2種類製造・販売し手応えを感じたことから、作付け計画で加工品のための生産を始めました。

農園スタートから大切にしていた「作り過ぎない」ということは、加工品の原料であっても同様の考えで、余った野菜で作るのではなく、「作りたい商品のために野菜(材料)を育てる」ことこそ、私たちの商品の最大の特徴と思うのです。

その後、食品衛生法の改正に伴い、農園内に調味料の加工所[工房picocino]を開設しました(密封包装食品製造業)。

そこからは寝ても覚めても頭の中は楽しい妄想で膨らみつつも、作っては失敗の繰り返しです。

それでも時には一旦お蔵入りしたアイデアが突如日の目を見ることもあり、多くの失敗から生まれるものの尊さを感じます。

パッケージのリニューアル

チーノ農園の商品はギフトやお土産で購入される方がとても多いのです。

日持ちがする、サイズが小ぶりなど、ギフトの理由はいくつかありますが、お客さまからパッケージが可愛いから! とのコメントをいただくことは、制作者サイドとしてはたいへん嬉しいお言葉です。

何故なら、まさに「可愛い!」という選ばれ方も真剣に考えていたからです。

もちろん、食品は味や安全性などは第一に気を遣うポイントでしょうが、そこを乗り越えて「!!」という瞬きと共に手に取る。

そんなお客さまの様子を見たら嬉しさのあまりお声をかけてしまうかも。。

中身が大切なのは当然ですが、さらに外見はその商品をお客さまにどのように見ていただきたいか、どこに届けたいかが明確に表れるものだと考えます。

本来はプロフェッショナルなデザイナーにお願いできたら一番良いのですが、農園にはそこまでの体力がなく、当初から自前でデザインをしていたのです。

パッケージの課題は多々ありますが、自由度があるというところでは、これ以上の環境はありません。

思い切って、作り手側の好きを詰め込んだパッケージにしようと思い、2023年からすべてのプロダクトのパッケージを変更することになりました。

最大の変更点は、十年程前から密かにファンであった、イギリス人アーティストRufas Wardさんの描くイラストをパッケージの中心に据えたことです。

これによって、パッケージのカラーはイラストが映えるようにクラフトから白へ変更。

イラストを大きく見せたいので、パッケージも筒形から包み型に変えていきました。以前のクラフトも評判はよく、ナチュラルな印象や農家を連想させるカラーではあったのですが、白に変えたことでいっきょにギフト感が増しました。

包んでしまうとお客さまから中身が見えない、という課題はたしかにありましたが、オリーブオイルやお塩に混ざった柑橘粉を紫外線から守るという役割のほうを優先したため、当初は売れ行きを心配したこともありましたが、説明のカードをつけるなどして、再び順調にお手に取ってくださっているようです。

私共の考えるギフトは誰かのために贈ることだけではなく、ご自分のために買われる方に対しても、家で包み紙を開ける小さな喜びを感じていただきたい、という想いで商品をつくっております。

ほんの少しの調味料で、日々の食事は小さな変化を起こします。

ワクワクは包み紙を開けるところから。

Open!

沿革

  • 2012年徳島県神山町の古民家と農地を購入し、夫婦で移住。
  • 2013年おひーさんの農園 チーノと名付け、春じゃがいもの栽培からスタート。独学で炭素循環農法をはじめる。ここから試行錯誤で畑と向き合い、すだち、季節の野菜・ハーブの栽培と小柄な鶏チャボを飼育する。
  • 2017年チーノ農園のにんにく、すだちを使った調味料の製造を主軸にし、町内で数年間製造。
  • 2021年農園内に調味料の加工所[工房picocino]を開設する。
  • 2024年有機JAS認定を取得。
  • 2025年すだち商品の輸出をスタートするべく現在準備中。
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商品

すだちコイコイ、ガーリックオイル、ハーブティーなど、こだわりの逸品を販売しています。

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